子宮頸がん予防―Ⅱ

子宮頸がん検診

 子宮頸がん予防で最も大切なことは、子宮頸がん検診です。経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、日本の検診受診率は下から5番目と非常に低い状況にあります。受診率が78割を示している国々では、健診のシステム自体に、対象となる女性が必ず受けるような仕組みが取り入れられています。子宮頸がん予防のためには、健診率を向上させることが最も大切です。
 現在、一般に行われている細胞診の検査は、正常な細胞とがん細胞を形によって見分ける方法です。さらに、最近一部の自治体などで導入が始まったのは、細胞診と併用してHPV検査するというものです。この検査では、高リスク型のウイルスの中で、上位1314種類のいずれかに感染があれば、陽性を出ます。もし細胞診とHPV検査の両方を組み合わせると、中等度異形成が99%検出できると言われています。細胞の形の変化がわずかでも出た場合には、HPV検査は保険が適用されます。

(家族と健康 宮城悦子先生 子宮頸がん予防~日本の課題~)
(吉村 やすのり)

 

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