祖父母や親から子や孫への結婚・子育ての資金贈与を非課税にする新制度に応じたサ-ビスが、4月から始まります。大手信託銀行が受け皿を作り、税務署との手続きを代行し、利用手数料は無料です。新制度を盛り込んだ関連法案が成立し次第、スタ-トする予定になっています。サービスの名称は、結婚・子育て支援信託です。
贈与税が非課税になるのは、20歳以上の子や孫1人当たり1000万円までで、披露宴や新居の住居費など結婚に関する費用は、最大300万円までです。出産・子育て関連では、不妊治療費や出産費用なども非課税対象となります。クライエントがこのサ-ビスを使ってお金を引き出す時は、結婚・子育ての支出だと証明する領収書の提出が必要になります。信託銀行は、領収書をもとに使い道が非課税になるかをチェックし、その後の税務署との手続きを代行します。個人で税務申告する手間が省けると同時に、資金を引き出すまで預けたお金は、国債などで運用されるので、配当なども得られることになります。
(2015年3月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)