孤立死の増加

 孤立死とは、自宅で誰にも看取られずに亡くなるケースのことをいいます。孤独死が使われることもありますが、孤独には主観的な意味合いが強く、厚生労働省は孤立死を用いています。昨年1年間に19道府県と東京23区で孤立死した人は、計17,433人にも達しています。65歳以上が7割超の12,745人を占めています。死亡者数全体に占める孤立死者数の割合は、約30人に1人あたる約3.5%です。最も高かったのは東京都で、5.58%にも達しています。
 性別では男性が7割を占めています。最も多かった年代は、男性が6569歳約19%、女性は85歳以上約29%でした。死因は全体の約半数が虚血性心不全などの循環器疾患で、多くが突然死とみられます。孤立死した人の多くは、周囲に助けてくれる人がいなかったり、介護などに関する情報を得る機会を失っていたりした可能性が高くなっています。

(2017年10月29日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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