学力格差

 日本財団の調査によれば、経済的に苦しく、生活保護などを受ける世帯の子どもは、そうでない世帯の子と比べて国語や算数の学力の平均偏差値が低くなる傾向があることが分かりました。特に小学4年生ごろから学力の格差が広がります。基礎の応用は小学4年生頃から必要になります。貧困家庭の子は、幼いころから勉強や規則的な生活習慣を身に付けにくく、学力格差の拡大を招いています。
 生活保護や就学援助などを受ける世帯と、受けない世帯との比較で、子どもの教科別の平均偏差値の差を学年ごとに割り出しています。国語では、生活保護世帯の小2の平均偏差値は49.6で、保護を受けない世帯の子50.1との差は0.5ポイントでしたが、小3では1.9ポイント、小4では5.5ポイントに拡大しています。小5以降も4ポイント以上開きがあり、中2では5.8ポイント差でした。算数と数学でも同じ傾向がみられました。しかし、貧困世帯でも学力の高い子どもは、生活習慣や学習習慣などを身に付けている傾向にありました。

(2017年12月30日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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