学校図書館の充実

 全国学校図書館協議会の調査によれば、授業などで学校図書館を利用する際に、施設や資料が十分に整っていないと考える学校は、中学校の約5割、高校の約6割に上っています。予算不足などで必要な本を揃えられず、学習に活用しにくい状況になっています。

 学習で利用するため、どのような条件を整える必要があるかについては、小中高のそれぞれ6割強が資料の質と量を挙げています。2025年度の1人あたりの図書購入費は、小学校が1,598円、中学校が1,726円、高校が1,137円でした。金銭的には横ばい傾向ですが、物価高で図書資料の価格も上がる中、購入できる冊数は減っていると思われます。

 学校図書館は古い本を処分し、新しい本を入れることで、子どもたちに最新の情報や知見を提供しています。本が更新されなければ図書館が活用されず、予算が減り、さらに更新が滞る悪循環に陥ります。デジタル時代だからこそ、出典が確かな図書資料で情報を確認する習慣を身に着けることが大切です。

(2025年12月2日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です