学部・修士一貫教育の制度化

 文部科学省は、大学学部と大学院修士課程を5年で修了できる一貫教育を制度化することを決めました。修了までの期間を短縮して大学院進学を促し、国際的に活躍できる専門人材を増やすのが狙いです。年度内に大学院設置基準などを改正し、2026年度から導入する方針です。

 今も優秀な学生については、修士までを計5年で修了できる特例があります。慶應大学など一部の大学が特例を活用した教育プログラムを提供しているほか、東京大学は文理融合型で5年一貫の新課程のカレッジ・オブ・デザインを創設する計画です。

 制度改正の背景には、修士号取得者の少なさがあります。文部科学省の2023年の資料によると人口100万人あたりの修士号取得者数は579人で、英国やドイツなどを下回っています。特に文系で課題となっています。大学院などへの進学率は、理学や工学が4~5割で上昇傾向にある一方、人文科学と社会科学は5%以下にとどまっています。

(2025年10月9日 東京新聞 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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