小中学生の体力低下

スポーツ庁は、2019年度の小中学生の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)の結果を公表しています。50メートル走や立ち幅跳びなどの8種目を点数化した体力合計点は小中学校の男女ともに前年度よりも下落し、小学校男子は2008年度の調査開始以降過去最低を記録しています。
体力低下の背景には運動時間の減少があると考えられています。今回の調査で、体育の授業を除いて1週間の運動時間を聞いたところ、420分以上の割合は、小中学校の男女ともに前年度より減っています。男子は小5が51.4%で前年度比2.6ポイント減、中2が82.1%で同1.8ポイント減と減少幅が女子よりも大きくなっています。
運動時間が減った理由は主に2点あります。まず、学校以外で平日1日あたりのテレビ、スマートフォン、ゲーム機などによる映像の視聴時間(スクリーンタイム)が、1時間以上という子どもの割合が増えています。特に男子の長時間化が進んでいます。小5の男子では、スクリーンタイムが5時間以上が15.4%も占めています。さらに中学生は部活動の時間が減少しています。減った部活動の時間が、スクリーンタイムに移行した可能性があります。

 

(2019年12月24日 毎日新聞、朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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