文部科学省の2020年度の学校保健統計調査によれば、裸眼視力が1.0未満の小中学生の割合がいずれも過去最悪となっています。スマートフォンなどデジタル端末の利用時間の増加が一因とみられています。外出時間が減り、近視の進行予防に有効と言われる日光を浴びる時間が減る一方で、自宅でのゲーム時間や動画視聴、オンライン学習の時間が増え、例年以上に目に負担がかかっています。
視力1.0未満の割合は、小学生は前年度比2.95ポイント増の37.52%、中学生は0.82ポイント増の58.29%でした。高校生は、過去最悪だった前年度より4.47ポイント減り、63.17%に改善しています。幼稚園児は1.84ポイント増の27.90%でした。1.0未満の割合は小1が24.22%、小6は49.47%、中3は60.61%と学年ごとに増える傾向にあります。
日本眼科医会は、端末の画面を見る際の注意点を漫画で伝えるポスターを作っています。目と端末を30㎝以上離すことや、30分に1回は遠くを見て目を休めることを呼びかけています。
(2021年7月29日 読売、朝日)
(吉村 やすのり)