厚生労働省の発表によれば、2021年に生まれた子どもの数は、81万1,604人で、6年連続で過去最少を記録しました。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す合計特殊出生率も6年連続の低下となり、1.30でした。死亡数は143万9,809人で戦後最多となり、出生数から死亡数を引いた人口の自然減は、62万8,205人でした。国が2017年に公表した推計では、出生数が81万人台まで減少するのは2027年としており、6年ほど早く少子化が進行しています。
出生数の減少については、15~49歳の女性の人口が前年より44万人減少したこと、新型コロナウイルス禍で出産控えが原因と考えられます。母親の年齢層別でみた出生数は、40~44歳以外の全年代で前年より減少しており、晩産化がうかがえます。婚姻数は前年より2万4,391組減り、戦後最少の50万1,116組です。
都道府県ごとの合計特殊出生率は、高い順に沖縄が1.80、鹿児島が1.65、宮崎が1.64でした。低いのは、東京の1.08、宮城の1.15、北海道の1.20の順です。亡くなった人の死因は、がんが26.5%で最も多く、心疾患が14.9%と続いています。新型コロナ感染症は1万6,756人でした。
(2022年6月4日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)