わが国の有配偶出生率、つまり婚姻関係にある夫婦の出生数は、この40年間それほど大きな変化は見られない(図参照)。また、夫婦の理想子ども数と、予定子ども数は変化していない。わが国の場合の出生率は、有配偶出生率と有配偶率によって決定される。現在の出生率の低下には、有配偶率の低下、つまり未婚の女性が増えていることが大いに関与している。
わが国においては、世界各国に比べて婚外子の割合が2%前後と極めて低く、結婚をしないと子どもを産まない、産めない状況にある。このことからも有配偶率の低下、未婚率の上昇は極めて重大な問題である。
(吉村 やすのり)