退職金は減少傾向が続き、格差が広がっています。厚生労働省の統計によれば、大学・大学院卒の定年退職者で、勤続35年以上の2018年の平均退職金は1,997万円です。15年間で600万円以上減っています。低金利が続き、企業年金の運用利回りも低水準が続いているためです。
自身で運用方法を決め、運用次第で受取額が変わる確定拠出年金を取り入れる企業が増え、年金も個人がリスクを負う時代になってきています。以前は年金が60歳から支給され、真面目に働けば何とか老後を過ごせましたが、この20年ほどで大きく状況が変わっています。
(2020年4月2日 読売新聞)
(吉村 やすのり)