2020年の人口動態統計速報によれば、2020年に死亡した人は138万4,544人で、前年より9,373人減っています。減少は11年ぶりです。コロナ禍で以前から指摘されていたような超過死亡はないと考えられます。高齢化が進む中で、2015~2019年は平均して、年間約2.2万人も死者数が増えていました。
2020年の1~9月分の死因別データをみると、前年同期にくらべて減り幅が最大だったのは肺炎で、1万2,456人減っています。インフルエンザも2,314人の減少と大きく減っています。コロナ禍で、みんながマスクを着けて、しっかり手洗いをするようになったことが背景の一つにあると考えられています。心疾患の死者が減ったのも、社会的な活動が低下したことで、肉体にかかる負担が減ったことが背景にあると思われます。
(2021寝3月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)