2兆円規模の政策パッケージに盛り込まれた幼児教育・保育の無償化策について、政府は、対象とする認可外保育園の範囲などを議論する有識者会議の初会合を開いています。夏までに結論を出す方針です。今の制度は私立の認可保育園、幼稚園、認定こども園の運営費は約3分の1を利用が負担し、3分の2を国と地方自治体が補助しています。公立は全て自治体負担です。無償化後は利用者負担分も公費で賄いますが、政府は同じ割合で自治体に負担を求める方針です。
2020年度に本格実施する幼児教育・保育の無償化において、0~2歳児は低所得世帯、3~5歳児は全世帯を無料にするとしています。政府は当初、国の基準を満たしていない認可外の保育園は対象外とする方針でした。しかし利用者や与党から反発が出て方針を転換しました。認可外は夜間も預かるベビーホテルなどもあり多様であることより、政府はこの無償化の細かい線引きと補助額、幼稚園で時間外に預かる預かり保育などを対象にするかどうかの議論を有識者会議に委ねています。
(2018年1月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)