子育てしながら働く女性を後押しようと、政府は2017年度末までに待機児童をゼロにする目標を掲げています。4月からは、保育サ-ビスなどへの補助を手厚くした新しい子育て支援制度も始まります。朝日新聞は、全国の20~60代の男女1000人にアンケ-ト調査を実施しています。
目標を予定通り達成できるか、見通しを尋ねたところ「そう思わない」という回答が9割を占めています。「保育サ-ビスが十分に増えない」(71%)との理由が最も多く、「働く母親が増える」(37%)、「目標の期間が短すぎる」(35%)が続いています。政府は17年度までの5年間で、預け先を40万人分、増やす計画を立てています。ただ、保育士不足などもあり、着実に整備できるか心配する見方が強いようです。預け先を増やすだけではなく、子どもたちがすくすくと育っていけるよう、保育の質を高めることも重要です。いずれにしても、待機児童の解消は、少子化対策としても最も大切な施策です。
(2015年2月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)