待機児童問題―Ⅶ

保育士の数
 全国で働いている保育士は、昨年10月時点で約44万人です。保育士の有効求人倍率は9月時点で約2.6倍で、人材不足は都市部が目立っています。もっとも高い東京都は5.78倍にも達しています。約4分の1の施設は保育士や職員が不足しており、2割の施設は保育士や職員の不足を理由に受け入れを制限しています。
 一方離職する保育士も多くなっています。持ち帰りの仕事が多く、給料も高くないことが大きな要因です。保育士養成課程のある大学の学生さえ保育士になりたがらない人が増えています。待遇面も含めた労働環境を改善することが必要です。労働環境が改善すれば仕事を続ける保育士も増えると思われます。また、資格を持ちながら保育施設で働いていない潜在保育士が、約80万人もいます。離職理由を考え環境を改善すれば、人材不足はすぐにでも解消できると思います。

(2017年11月10日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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