救急医学の関連学会が作る日本蘇生協議会が、意識や呼吸がない人を助けるための心肺蘇生法の新たな指針を発表しました。一般の人にも救命措置を呼びかけ、倒れた人が心肺停止状態なのか判断に迷っても、すぐに胸骨圧迫(心臓マッサ-ジ)を始めるよう求めています。迷う5秒、10秒のロスをなくして、救命につなげるための処置です。
新指針では、倒れている人を見つけたら、119番通報後、心臓マッサ-ジを直ちに開始するとしています。周囲に人がいれば、通報や自動体外式除細動器(AED)の手配を頼み、AEDが届いたらすぐ操作を始めます。AEDを試みた後は、救急隊員が到着するまで心臓マッサ-ジを続けます。AEDは心臓が動いている人に使った場合、自動的に電気ショックは不要と判断されるので、余計なことをしたなどの心配の必要はありません。
(2015年10月17日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)