心臓突然死の減少

予期せぬ病気の発症により、子どもが亡くなる突然死の多くは、心臓病が原因です。かつては、学校では年間50~80件ほど起きていましたが、学校に自動体外式除細動器(AED)が普及するようになったことなどで、近年は20~30件に減っています。学校では、先生や生徒などがいる前で人が倒れることが多く、迅速に対応すれば多くの命を救うことができます。
小中学校での心停止の半数は、心臓に持病のない生徒に起きており、事前の予測をするには難しいものがあります。最少の数分が重要で1分1秒を争います。シミュレーション訓練などで準備すれば、救える命は増えます。心臓突然死は、特殊なことではなくどこでも起こりえます。その場にいるあなたにしか救えない命があります。

 

(2019年5月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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