愛玩動物看護師法の施行

動物病院で獣医師を補助する動物看護師を国家資格とする愛玩動物看護師法が、5月1日に施行されることになります。近年のペットブームに伴い、動物病院に求められる内容が多様化していることを受け、より質の高い医療を提供する狙いです。資格を取得すれば、動物看護師が従来できなかった採血や投薬などの医療行為が可能となります。
愛玩動物看護師法は、2019年6月に成立しました。環境省と農林水産省が、国家試験のカリキュラムなど具体的内容を検討会で議論してきました。愛玩動物には犬と猫のほか、政令で定める動物としてインコやカナリアといった鳥が含まれます。
近年は犬猫を繁殖させすぎて飼いきれなくなる多頭飼育崩壊といった社会問題も各地で後を絶ちません。飼い主に適正な飼育を促すためにも、獣医師、動物看護師などのチームとして対応する必要性が指摘されていました。受験資格は、大学や専門学校で動物看護の技術や知識を学ぶことで得られます。現役の動物看護師については、経過措置として実務経験5年以上の人対象に、2027年4月末までに予備試験に合格することなどで受験資格が与えられます。

(2022年4月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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