政府は、マイナンバーカードと保険証を一体化させたマイナ保険証を活用し、救急隊員が患者の医療情報を確認する仕組みを全国で導入します。救急隊員が現場に到着した際、急病人らの同意を得て専用のカードリーダーでマイナ保険証を読み取ることで、病歴や通院歴のある医療機関、服用している薬などを確認できるようになります。搬送先の病院ともこれらの情報を共有し、受け入れ準備を進めてもらうことも可能となります。
総務省消防庁がカードリーダーなど、機材の整備費用を負担して利用を促して準備が整った各消防本部から順次実施し、最終的には全720消防本部の5,334隊で導入します。消防庁は、昨年度先行事例として、東京消防庁や大阪市消防局など、67消防本部の計660救急隊で実証事業を行っています。約2か月の期間中、搬送時にマイナ保険証の情報を閲覧したケースは1万1,398件ありました。

(2025年5月11日 読売新聞)
(吉村 やすのり)