教員による性暴力の増加

 教員による児童生徒への性暴力がなくなりません。文部科学省によれば、2023年度に性暴力などで処分された教員は320人で過去最多となっています。このうち児童生徒らに対する行為があったのは157人でした。

 国はこうしたわいせつ教員を学校から排除するための対策を相次ぎ打ち出してきました。2022年に教員による児童生徒性暴力防止法を施行しました。性暴力などによって教員免許が失効した場合、これまで3年経過すれば再取得できましが、専門家らが可否を判断する仕組みに変えられています。再取得は極めて困難になったものの、可能性がゼロになったわけではなく、免許失効者のデータベースを整備しています。教員を採用する際、この確認を教育委員会などに義務付けています。

 学校現場は全国に7万室ある空き教室など、犯罪の温床となる死角をなくす取り組みを急いでいます。管理職が定期的に校内をチェックして回ったり、空き教室は施錠するかドアを開けっ放しにし、屋上への階段の前に規制線を張るほか、窓に貼ってあるポスターははがしたりしています。

(2025年7月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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