10月25日から秋の読書週間が始まっています。全国学校図書館協議会による2025年の学校読書調査によれば、教員から本を薦められることのない子どもの割合は、小学生25%、中学生39%、高校生43%で、年齢が上がるほど本を紹介される機会が減少しています。
2019年の調査結果と比べると、本を薦められることのない小学生は5ポイント減少しましたが、中学生は5ポイント増、高校生は3ポイント増でした。中高生で割合が高い理由は、小学校と違って教科ごとに教員が変わり、国語以外の授業では本を薦められる機会が少ないためとみられます。
教員が多忙で、本を読む時間も生徒に薦める本を調べる余裕もなくなっている可能性があります。読書の楽しさを知れば、子どもは自然に本を手に取ります。全教科で授業に関連する本を紹介するなど、日頃から本と出会うきっかけを作ることが大切です。

(2025年10月28日 読売新聞)
(吉村 やすのり)





