教科書の掲載内容の再検討

 この20年間で小中学校の教科書のページ数は、2~3倍に増えています。教科書が厚くなっている背景には、学習指導要領が求める内容が増えたことのほか、出版社側が分かりやすい教科書を目指してきた影響もあります。

 文部科学省は、中央教育審議会の特別部会で、教科書に掲載する内容を厳選する案を示しています。全ての児童生徒が学ぶべき重要な部分に絞り、補完的な内容は副教材などを参照する方向で検討するとしています。教育の質を担保しつつ、理解度や興味関心に応じ、教員が柔軟に教えられるようにします。

 教科書に掲載された内容は全て学ぶべきだと受け止める教員や児童生徒は多く、小学校高学年の教員の9割が教科書通りに教えると回答しています。教科書の内容を全て教えようとして、カリキュラムが窮屈になっている例が少なくありません。

(2025年6月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です