新型コロナウイルスの感染対策―Ⅰ

感染経路
新型コロナウイルスの感染経路はいろいろありますが、主に①飛沫感染、②マイクロ飛沫感、③接触感染の3つです。
飛沫感染は、直径5㎛(0.5㎜)以上の粒子によるもので、咳やくしゃみで1~2m飛ぶとされています。感染した人が出したウイルスを含む飛沫を、健康な人が吸い込むことによって感染が成立するため、無症状の人も含めて皆がマスクをすること(ユニバーサルマスク)で感染を防御します。
マイクロ飛沫感染は、新型コロナウイルスの特徴とされている感染経路で、空気中に浮遊する5㎛以下の粒子により感染します。空調から伝わって違う部屋にまで伝わる空気感染ほどの広がりはありませんが、数メートルは同じ部屋で広がり得ます。飛沫感染と同じように声を出す・食事をする場面で発生する可能性があり、特に密閉された場所でウイルスを含む微細な粒子を吸い込むことで感染が成立します。そのため、マイクロ飛沫感染の対策で大事なのは換気です。
接触感染とは、病原体に汚染されたモノを触るなどしてウイルスが体内に入って感染することです。感染者がウイルスの付着した手でドアノブを触り、そのドアノブを健康な別の人が触り、その手で自分の口や鼻などを触ることによって感染する経路です。外出時や食事前など、折をみて行う手洗い等により感染を防ぐことができます。
新型コロナウイルスの感染経路で多いと考えられているのが飛沫感染とマイクロ飛沫感染です。接触感染に対策が偏り過ぎないようにしたいものです。

(よぼう医学 2021年 SPRING №12)
(吉村 やすのり)

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