新型コロナ回復後の主な症状

7月に米医師会雑誌に掲載されたイタリアの医師らの報告によれば、コロナ回復後の患者143人のうち、125人が発症から平均60日、退院から平均36日の時点で何らかの症状を訴えており、症状は、倦怠感が53%、呼吸困難が43%などで、55%の患者で3つ以上の症状がありました。米疾病対策センター(CDC)の調査によれば、検査から2~3週間経っても完全に回復しない人が35%に上っています。18~34歳の持病がない人でも19%が元の健康状態には戻らず、咳などの症状が続いていました。
国内でも、厚生労働省の3つの研究班が後遺症の実態調査に乗り出しています。日本呼吸器学会の医師らの研究では、中等症か重症だった約1,000人を対象に退院から3~6か月後に呼吸機能や自覚症状などを確認します。慶應義塾大学や京都大学などのグループによる研究では、軽症者を含めた約1,000人の自覚症状の頻度などを調べます。耳鼻科の医師らの研究班は味覚や嗅覚の障害について調査します。

(2020年10月15日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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