母体血による新型出生前遺伝学的検査(NIPT)の臨床研究を実施しているNIPTコンソーシアムは、日本産科婦人科学会に検査の適応拡大を求める要望書を提出していました。その適応拡大は、①デュシエンヌ型筋ジストロフィーの有無を調べるための性別診断、②ターナー症候群の性染色体異常、③微小欠損によって起こる遺伝子性疾患に関わる3種の検査でした。
現時点では、必ずしも重篤でない疾患も含まれており、学会の着床前遺伝子診断の見解と矛盾するところもあり、コンソーシアムは要望書を取り下げることを決定しました。極めて妥当な判断と考えられます。
(2016年2月25日 読売新聞)
(吉村 やすのり)
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