今年4月から開始された新型出生前診断を22の実施病院で1534人が検査を受けた。
以下のその結果の要点を示す
1.検査陽性者は29人(1.9%)
2.羊水検査で6人が染色体異常(うち2人が中絶、1人流産)、異常なし2人
3.検査を受けた理由は、高齢妊娠が94.1%
4.遺伝カウンセリングに大半が満足
5.カウンセリング後に検査を中止した人は12人
検査陽性者の29人のうち、異常なしと判断された者が2人いたことより、以前からの指摘どおり確定検査でないことが明確となった。カウンセリング後検査を中止した人は、わずか12名であったことを考えると、実施された遺伝カウンセリングは、遺伝検査の方法や遺伝情報の提供などに過ぎないことが懸念される。今後は、遺伝カウンセリングのあり方についての検討も必要となる。
(吉村 やすのり)