新生児聴覚スクリ-ニング検査とは、生まれてすぐの赤ちゃんに対して難聴の疑いがないかを調べる検査です。難聴に早めに気付いて療育を受ければ、コミニュケ-ション能力が高まるとの報告があります。しかし、実施率には地域差があり、学会などは全ての赤ちゃんが検査を受けられるよう国に働きかけています。検査は生後2~4日に行い、専用の機器で耳に音を流し、脳波や返ってくる音を調べます。痛みはなく、数分~10分ほどで終わります。
難聴の場合、まず補聴器をつけて様子をみることになります。補聴器で十分に聞き取れないと判断されると、音を電気信号に変換して聴神経に伝える装置、人口内耳を検討します。人口内耳で音が聞こえるようになった後、音声言語によるコミニュケ-ション能力を高め、就学後の学習についていく言葉の力を身につけるために早期療養が重要となります。検査を受けることで、早くから療育することができます。検査の重要性を認識し、保護者に受けるよう自治体から促すのが望ましいと思われます。
(2015年7月21日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)