日本からだと4年制大学もしくは、2年制のコミュニティーカレッジが進学先になります。4年制大学のほうがハードルは高いとされています。米国にはおよそ3,000の4年制大学があり、アイビーリーグ校のようなトップランクの大学に必要な語学力は、120点満点のTOEFLで105点以上が目安です。上位校でない場合は60点以上が必要になります。
学力は、SATという統一試験で測定します。日本の共通テストと似ていますが、米国の生徒と一緒に競うことになります。年6回開催され、何度も受験できますが、全ての結果が記録として残ります。科目は国語と数学です。数学は日本の共通テストと同水準です。国語は文章読解などになりますが、ネイティブ向けなので簡単ではありません。エッセイーや高校時代の成績、課外活動、推薦状なども重視されます。
手間がかかるのが、高校の教員による推薦状です。ほとんどの教員は、米国の大学へ推薦状を書いた経験がないため甘くなりがちです。生徒の優れた点をエピソードとともにまとめ、推薦する思いを伝えなくてはなりません。中身次第で、合格の可能性が変わってくるため、生徒側から書いてほしい内容を伝えることが重要です。
コミュニティーカレッジは比較的入学しやすく、出願は共通のプラットフォームを使わず、各大学が個別に受け付けます。TOEFLのスコアや高校の成績などが必要になります。コミュニティーカレッジからは4年制大学への編入が可能です。目指す場合は、カレッジでの成績や推薦状、エッセイーなどを志望先に提出し、合否判定されます。
(2023年3月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)