OECDが25日公表した「国際教員指導環境調査」では、日本の教員の勤務時間は最長であり、他国に比べ1.4倍長いことが明らかとなった。特に課外活動の指導や書類づくりなどの授業以外の業務が多い実態が伺える。一方で、生徒に対する指導に関する自信が、他国に比べ最も低い。日本の教員は世界一多忙であるが、自分の指導に胸を張れていないことになる。
わが国においては、教員に対する世間の目が厳しくなり、教員は自信をなくし、自分の社会的な役割が見えなくなっていると思われる。教員自身も社会から高く評価されると思っていないところにも問題がある。また他国に比べ、女性の校長の割合が最も低く、女性の管理職への積極登用に取り組むべきである。女性を登用することにより、残業時間の短縮や代休を取得するなど、勤務形態の改善が図れることになる。
(2014年6月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)