日本の研究支援の現状

2019年の日本の研究開発費は官民合わせて約18兆円で、近年横ばいが続く一方、米国は約63.3兆円、中国は約53.3兆円と大きく差がついてしまっています。海外の主要大学は、独自にファンドを設置し、米ハーバード大学の基金の規模は4.5兆円を超え、2018年度の運用益は2,000億円超に上っています。米国では、大学へ資金を寄付する文化も根づき、日本の大学の寄付金とは10倍以上の開きがあります。
資金力の差は研究力の差にも反映され、日本は影響力が大きな学術論文の数の国別ランキングで過去最低の10位に後退しています。躍進を続ける中国は1位、米国は2位となっています。日本は不安定な任期付き雇用の増加による若手研究者を取り巻く環境の厳しさも問題となっています。

 

(2021年11月18日 毎日新聞)
(吉村 やすのり)

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