日本医療研究機構の役割

 日本医療研究の司令塔になる国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」が発足しました。初代理事長には慶應義塾大学医学部医学部長であった末松誠氏が就任されました。研究予算を一元化し、基礎から実用化まで橋渡しする役目を担うことになります。機構は文部科学、厚生労働、経済産業の3省がばらばらに支援してきた研究費を集約し、各大学や研究者に配分することになります。さらに各研究者の連携を強化し、新薬や医療機器の開発を目指します。
 予算規模は年間約1400億円で、職員は各省や大学、企業からの約300人体制になります。医学品、再生医療、がんといった個々の研究分野を、産学連携、臨床研究・治験基盤、創薬支援戦略などの各事業部門がチェックし、異なる研究分野を連係します。また、知的財産や研究不正を監視する部門も置きます。研究費の配分に不可欠な研究内容の評価には、若手に積極的にかかわってもらうことになります。ベテランには研究分野全体をみて助言もらうことになっています。

(2015年4月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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