3月18日、日本臨床倫理学会第6回年次大会で「医療倫理を考える―生殖医療の進歩の中で―」と題した講演をさせていただきました。
わが国の生殖医療は目覚ましい進歩を遂げています。ヒト体外受精・胚移植が可能となり、生殖医学・生命科学に大きなブレイクスルーが起きました。この技術がもたらしたものは、不妊に悩むカップルに子どもを授けるだけではありませんでした。卵子や精子の提供による体外受精・代理懐胎さらには着床前診断が現実のものとなりました。しかし、これらの操作は、人の尊厳・社会秩序に多大な影響を及ぼすことになっています。医療倫理学の専門の先生方に生殖医療の現状やその倫理的な問題について提言させていただきました。
(吉村 やすのり)