最低賃金の引き上げ

 政府は、2020年代に最低賃金を1,500円とする目標を立てています。EUは加盟国に対し、賃金の中央値の60%、平均値の50%を最低賃金の参考指標として示しています。しかし、日本の最低賃金は2024年度に平均1,055円で、中央値の53%、平均値の45%にとどまっています。日本の最低賃金の水準は先進国の相対的貧困ラインを下回っています。

 日本の最低賃金は、毎年中央最低賃金審議会が物価や賃金の上昇率、企業の支払い能力を総合的に考慮して引き上げ額の目安を決め、都道府県がそれぞれの引き上げ額を決定しています。最低賃金を引き上げると、中小企業にとっては人件費負担が重くなります。実態を踏まえない引き上げは、地域経済に深刻な影響を与えることになります。

(2025年4月24日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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