木の実アレルギーの急増

 クルミやカシューナッツなどの木の実類でアレルギーを起こす人が増えています。直近の調査では、木の実類が原因食物となったアレルギーの件数は、鶏卵に次いで2番目となっています。消費者庁は、2025年度中に、アレルギー表示を義務づける食品に新たにカシューナッツを加える方針です。

 2011年の調査では、木の実類は2.3%に過ぎず、近年その割合が急増しています。木の実類の内訳では、クルミが916例で、カシューナッツが279例、マカダミアナッツが69例、ピスタチオが50例、アーモンドが46例と続いています。血圧低下や意識不明といった重篤なショック症例も出ています。

 木の実類アレルギーの発症の特徴は、鶏卵、牛乳、小麦と異なり、木の実類は乳児期には与えないので、口にし始める幼児期から学童期に発症することが多いのが特徴です。カシューナッツでアレルギーを発症する人は、ピスタチオにもアレルギー反応を示すことが多いので注意が必要です。クルミとペカンナッツも同様です。鶏卵アレルギーや、乳児期に湿疹があった方はハイリスクです。

(2025年2月25日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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