1988年に、5月31日が世界禁煙デーと定められました。30年たっても日本の受動喫煙対策は、4段階で評価するWHO分類の最低ランクにあります。東京都は、今年の4月に独自の条例案の骨子を公表しています。規模の大小を問わず、従業員を雇う飲食店は原則禁煙とする内容です。しかし、たばこを吸う専用室を設けることは許容しており、たばこ規制枠組み条約に基づく指針に照らすとまだまだ不十分です。
受動喫煙が影響で、毎年世界で60万人が亡くなっています。日本では受動喫煙が原因となって発症する肺がんと心筋梗塞だけみても、年間6,800人が死亡しています。たばこの煙は、好き嫌いの問題ではなく、一人ひとりの命や健康にかかわる問題です。
（吉村 やすのり）
