総務省の発表した2024年の人口移動報告によれば、東京都では転入者が転出者を上回る転入超過が7万9,285人となり、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準にほぼ戻っています。政府は地方創生を掲げ、東京一極集中の是正を目指していますが歯止めがかかっていません。
東京都への転入は46万1,454人で、転出の38万2,169人を上回っています。コロナ禍で転入超過は鈍化し、2021年には過去最少の5,433人となりましたが、再び増加に転じ、感染拡大前の2019年の8万2,982人に迫っています。転入者の57%を15~29歳が占める状況です。
他に都道府県別で転出超過となったのは、神奈川、埼玉、大阪、千葉、福岡、山梨の計6府県で、残りの40道府県は人口が流出する転出超過でした。転出超過数は広島県が最多で1万711人に上っています。東京圏は、2024年に13万5,843人の転入超過となっています。
(2025年2月1日 日本経済新聞 読売新聞)
(吉村 やすのり)