読売新聞では、都内における婦人科内視鏡手術の治療実績が調査されています。調査の対象は、日本産科婦人科内視鏡学会の技術認定医がいる医療機関などです。内視鏡は、先端に小型カメラがついた器具で、婦人科領域ではいくつかタイプがあります。調査は、お腹に小さな穴を開けて入れる腹腔鏡と、腟から入れる子宮鏡による手術を対象としています。いずれも、開腹手術と比べ、体への負担が少なく、術後の回復が早く、大きな傷も残りません。
これまで、婦人科で内視鏡による手術を受けていたのは、主に良性の病気の患者でした。子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫などで、月経痛や過多月経、貧血などの辛い症状の緩和のほか、不妊治療としても行われてきました。近年、悪性腫瘍にも広がっていますが、2014年には子宮体がん、2018年には子宮頸がんの腹腔鏡手術が公的医療保険の適用となっています。
(2019年9月1日 読売新聞)
(吉村 やすのり)