様々な医療法人の形態

医療法人とは、病院、診療所、介護老人保健施設を開設するために医療法の規定に基づいて設立される法人のことを言います。申請を受けて都道府県が認可します。理事長は、医師か歯科医師でなければならないことになっています。しかし都道府県が認めれば、医師、歯科医師以外も理事長になれますが、理事長が急死した場合などに限定しています。
医療法人数は、2000年3月時点で約3万2千でしたが、2021年3月時点で、約5万6千まで増えています。常勤の医師、歯科医師が1~2人の一人医師医療法人の増加が目立ち、全体の8割を占めています。大きく社団と財団の2形態がありますが、99%は社団です。非営利で剰余金の配当は認められていません。2007年度以降は、出資持ち分の払い戻しや解散時の分配などを認める医療法人は設立できなくなりました。
2017年度以降、複数の医療法人が運営する施設を一体的に経営できる持ち株型の地域医療連携推進法人が導入されました。設立主体の枠を超えて統合・再編し、過剰な病床の削減や病床機能の転換がしやすくなりました。4月7日時点で、全国で26法人が認定されています。しかし、参画できるのは医療法人などの非営利法人や自治体などに限られ、株式会社は原則認められていません。

(2021年6月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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