わが国の死亡数は年々増加の傾向にあり、今や高齢化の進展で、ピークの2040年には年間約170万人が亡くなるとされています。住み慣れた家での見取りを希望する高齢者が多いのですが、現実は病院で亡くなる人が7割以上に達しています。
厚生労働省の調査によれば、6割を超える国民が、最期まで自宅で療養するのは困難と考えています。家族に負担がかかる、症状急変時の対応が不安、往診の医師がいないなどが主な理由です。しかし、自宅で最期を迎えたいと希望している本人や家族が少なくありません。今後は、どうすれば、安心して家で最期が迎えることができるのかを考えていかなければなりません。
(2018年1月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)