母乳によるアレルギー予防効果

赤ちゃんの授乳と離乳食に関する国の指針に、母乳によるアレルギー予防効果はないことが盛り込まれます。厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイド改定に関する研究会で、改定案では、卵アレルギー予防のため、離乳食の初期から卵黄を与えることも盛り込まれました。現行指針では、母乳が乳幼児期のアレルギー疾患予防に一定の効果があるとの研究結果を紹介していました。
母乳育児は、WHOが推進し、国も後押ししています。2015年の厚生労働省調査によれば、生後3カ月では55%が母乳のみで育てています。国立成育医療研究センターなどによる研究によれば、これまでより早い離乳食の初期にあたる生後5~6カ月から、加熱した卵黄を試すことを推奨しています。母乳にメリットがあるのは間違いありませんが、過度に期待することはできません。粉ミルクや液体ミルクを選ぶ親の決定も尊重すべきだとしています。

 

(2019年3月9日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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