母乳バンクの整備

厚生労働省は、早く小さく生まれた赤ちゃんに母乳が与えられない場合に、別の母親から提供された母乳(ドナーミルク)を届ける母乳バンクの整備を後押しする検討を始めました。これまで一般社団法人が独自に取り組んできましたが、国が関与することでより多くの早産児の発育を促し、病気を予防できることにつながります。提供された母乳を、母乳バンクで検査したり殺菌したりして冷凍保存し、全国のNICU(新生児集中治療室)を通じて、必要な赤ちゃんにドナーミルクを提供します。
早く生まれた赤ちゃんの母親は、まだ母乳が出なかったり、病気で母乳を与えられなかったりします。また、早産児は低体重のために消化管が未発達で、壊死性腸炎や未熟児網膜症に罹りやすくなっています。母乳は早産児の発育を促すほかに、病気の重症化を防ぎ、神経発達を促す効果もあるとされています。

(2020年4月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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