母子感染症シリ-ズ―Ⅲ

風疹

 妊娠初期の女性が風疹に罹患すると、胎児感染により白内障や緑内障などの眼症状、先天性心疾患、感音声難聴などを示す先天性風疹症候群(CRT)の原因となります。CRT発症リスクは感染児の妊娠週数が進むにつれ減少します。妊娠46週では100%、712週では80%、1316週では4550%、1720週では6%、20週以降では0%です。最終月経前の発症では、CRTは認められません。不顕性感染が15%程度あると考えられ、不顕性感染でもCRTは発生します。また抗体測定歴やワクチン接種歴があっても、再感染によるCRTはまれに生じることがあります。

(吉村 やすのり)
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