母親の心の不調

国立成育医療研究センターの調査によれば、1人で乳幼児を育てるシングルマザーの9人に1人が、うつ病など心の不調を抱えていることが明らかになりました。心の不調を抱えているのは、同居する親のいないシングルマザーが11%で、最も高くなっています。自分の親と同居する3世代世帯のシングルマザーの1.8倍、父親もいる世帯の母親の2.8倍です。
1人で子育てするシングルマザーについては、相談したいが誰にも相談できないと答えた割合が最も高くなっています。喫煙、飲酒の頻度が毎日とした割合も最も高く、睡眠時間が5時間未満も15%と、他のグループより高くなっています。親と同居していないシングルマザーは、社会的に孤立しやすいと考えられます。妊娠届など、自治体が持つ情報を活用した積極的な支援が求められます。自助努力を求めるのは現実的ではなく、行政側から支援を届ける取り組みが必要です。

(2021年5月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。