気候変動による影響

 気象庁と文部科学省は、日本の気候変動に関する報告書を発表しています。気温の上昇幅が大きな場合、かつて日本では100年に1回程度だった猛暑をほぼ毎年経験することになるなどと予測しています。政府は、2050年に温室効果ガスの排出量実質ゼロを掲げて削減に取り組んでいますが、既に現在の日本の平均気温は、基準とした20世紀初めに比べて1.3度上がっています。

 将来予測では、世界の平均気温が産業革命前と比べて4度上がる場合(4度シナリオ)と、気候変動対策の国際ルールであるパリ協定に盛り込まれた、上昇を2度までに抑える場合(2度シナリオ)の二つの前提で試算しています。

 4度シナリオでは、日本の21世紀末の気温は20世紀初めに比べて5.1度上昇になると予測しています。現在25日ほどとなっている年間の熱帯夜の数は約56日に倍増します。一方、2度シナリオでは、日本の気温の上昇は2.0度、熱帯夜は約26日に抑えられます。東京では4度シナリオでは、21世紀末に6.2度上昇、熱帯夜は現在年間約32日のところが約92日になるとされています。

 温暖化がなかった場合に100年に1回とされる高温は、4度シナリオでは同99回とほぼ毎年起こることになります。100年に1回レベルの豪雨も同5.3回発生します。年間の降雪量は減る傾向がありますが、極端な大雪の際の降雪量は増える可能性があるとしています。

 4度シナリオでは、沿岸の海面水位は21世紀末に約68㎝上り、3月のオホーツク海の海氷面積は約78%減少するとしています。海水中の酸素濃度も21世紀末まで減り続ける予測で、海の生き物の生息域が変わるなど影響が心配されています。

(2025年3月27日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です