治療可能な認知症

 お年寄りに多い特発性正常圧水頭症は、早期なら治療で改善が期待できる認知症の一つです。患者数が従来よりかなり多いと推計されています。この病気は原因不明で、脳や脊髄を守る脳脊髄液(髄液)が脳室にたまります。ゆっくり進み、歩行障害、認知障害、排尿障害が出ます。
 治療法の一つは、過剰な髄液をおなか(腹腔)へ流す手術であるシャント術です。現在よく行われるのが腰椎と腹腔を細い管でつなぐLPシャント術です。LPシャント術の治療効果については、診断後すぐに手術を受け運動療法を続けた群では、生活自立度が改善すると考えられています。

(2016年6月8日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。