2013年に海外の大学などに留学した日本人は、5万5,350人でした。前年より4,788人減っています。集計方法を変更したため単純比較はできませんが、減少傾向に歯止めはかかっていません。留学先では米国の1万9,334人が最多で、2位は中国の1万7,226人、台湾が5,798人と続いています。2020年までに12万人とする政府目標の達成は難しい情勢です。
日本からの留学生は2004年の8万2,945人をピークに2011年まで減少が続きました。若者が内向き志向になっているとの懸念が指摘されています。我々の時代は、30代で半数程度の医師が留学を経験していました。そのほとんどが米国でした。留学者数の減少とともに、留学先にも大いなる変化がみられています。留学は何事も吸収できる、対応能力のある若い時期にすべきです。海外での生活をすることで、日本の良さや素晴らしさを再認識できます。
(2016年4月1日 日経新聞)
(吉村 やすのり)