潜在待機児童とは、希望する認可保育施設に入れなかったのに、他に入れる施設があることなどを理由に自治体が待機児童に算入していない子どもの数を言います。この数が、昨年4月時点で約4万9千人に上ることが厚生労働省の集計で分かりました。既に公表されている数を合わせると約7万2千人に達することになります。
今回の潜在待機児童には、特定の認可施設だけを希望し空きがあっても別の施設に入らなかった児童数3万2106人と、認可施設に入れず東京都の認証保育所など自治体が独自助成する認可外施設に入った児童数1万7047人を含みます。保育料が割安で職員数も手厚い認可施設を希望する保護者は多いとされています。公表された中には、育児休業を延期できずに割高な認可外施設にやむなく入ってから認可施設の空きを待ったり、入れる認可施設が見つかっても、自宅から遠く送迎が困難で、断念したりするケースが含まれます。
(2016年3月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)
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