熟年離婚とは、一般的に同居期間が20年以上で離婚するケースを言います。厚生労働省の人口動態統計によれば、2023年の離婚件数18万3,814組のうち、同居20年以上での離婚は3万9,810件で、その割合は過去最高水準に達しています。ほぼ4組に1組が熟年離婚という時代を迎えています。
離婚の多くは、夫婦だけが話し合って離婚届を出す協議離婚ですが、協議がととのわない場合は調停、それでも決着しなければ訴訟に発展します。2023年の最高裁判所の司法統計によれば、離婚調停に至った理由で最も多かったのは、性格の不一致(妻からが1万5,835件、夫からが9,103件)です。近年、増加しているのはモラハラで、妻の訴えは1万881件、夫側は3,252件となっています。異性関係は減少傾向で、妻の訴えは5,362件、夫の訴えは1,817件でした。

(2025年6月10日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)