東京都は、発達障害を抱える小学生が学ぶ仕組みの見直しを進めています。従来は多くの児童が専門の教員のいる学校に通っていましたが、すべての小学校に特別支援教室を置き、教員が巡回指導することで慣れた在籍校で授業を受けられるようになります。児童の移動の負担をなくし、学校側も個別の課題に応じた指導の充実を図ることができるようになります。担当教員が職員室にいることにより、教員も児童も相談しやすい状況ができ、同級生の発達障害に対する理解も進みやすいことがあります。
特別支援教育を受ける小学生は近年増え続けています。児童数の急増に教員の確保が追いつかず、現場では経験の浅い教員が特別支援教育を任されるケ-スが多いことが問題になることもあり、教員の養成が急務です。
(2015年9月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)