デジタルや脱炭素といった成長分野の人材育成に向け、政府は理工系学部を拡充する大学に助成する3,000億円規模の基金を設立します。2023年度にも募集を始めます。理工系学部の拡充には、教育・研究設備への投資が必要となり、大規模な学部再編は容易ではありません。文部科学省は、初期投資やランニングコストを助成するための基金を創設します。大学や高等専門学校1校あたり20億~30億円程度の支援を想定しています。
支援の適用に前向きな国公私立大学56校に強化する学術分野を聞いたところ、最も多かったのが、データサイエンスが44校で79%、人工知能(AI)が33校で59%と続いています。企業のニーズが大きいデジタル分野を重視する姿勢が目立っています。この他は、脱炭素が29校で52%、生命科学が21校で38%、半導体工学が13校で23%などでした。
(2022年12月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)